活動報告

昨年度の部会活動実績

2021年度部会活動実績

出版印刷部会

 出版科学研所による2021年(1~12月期累計)の紙と電子を合算した出版市場(推定販売金額)は、前年比3.6%増の1兆6,742億円と3年連続でプラス成長になりました。電子出版が同18.6%増と引き続き拡大、紙の書籍も同2.1%増と15年ぶりに増加に転じました。一方、雑誌は厳しい状況が続き、月刊誌(コミックス、ムックを含む)が同4.5%の減、週刊誌が同9.7%の減でした。月刊誌のうち、定期誌は約7%の減で、21年度は、コロナ禍での刊行延期・中止がほぼなく、通常どおりに刊行されても、部数減が続き、休刊誌も多い状況でした。出版市場全体における電子出版の市場占有率は27.8%で、前年の24.3%から3.5ポイント上昇し、3割に迫っています。 こうした中にあって2021年度の印刷工業会「出版印刷部会」では、従来からの「物流」「雑誌BCP」「本・印刷の魅力の発信(らぶっく)」の分科会活動を基本に、印刷業界に止まらず出版業界全体の効率化や活性化に向けた働きかけを行って参りました。6月には日印産連の「アフターコロナプロジェクト」における事務局からの要請により、コンサルがまとめた「出版印刷」の市場予測について会員メンバーと意見交換を実施しました。また同月、かねてより検討してきた「首都圏での風水害発生時における印刷業界からのお願い」を出版印刷部会、東京都製本工業組合の連名にて、日本出版取次協会、日本雑誌協会に申し入れをしました。さらに出版取引の改善を目指して、10~12月で各社の出版担当者が集まり、数回の会合を経た後、「出版印刷を取り巻く現状とお願い」として提案書を作成、出版印刷部会、東京都製本工業組合の連名にて、日本雑誌協会、日本書籍出版協会宛てに提出、申し入れを行いました。

【物流分科会】
 2021年度は、コロナ禍の影響もあり、分科会としては4月、10月の2回の実施、8月には延期になっていた「物流合同部会」を出版クラブでの開催予定から急遽リモートに切り替えて開催しました。ここでは、5月から実施の日本出版取次協会の「書籍仕入受付スケジュールの早期化」について、印刷各社から実情を報告し、スムーズに移行されていることを確認し合いました。その後、12月には主要メンバー4名で会合を持ち、課題について話し合いました。

【雑誌BCP分科会】
 前年度に引き続き、2021年度もオンラインによる「緊急協議開催訓練」に向けて、日本雑誌協会・日本出版取次協会との共同分科会を通じて有事における対応を図って参りました。2021年度は雑誌協会の専務理事の交代の他、印刷工業会でもメンバーの入れ替えが多数あり、過去の訓練の開催経緯なども情報共有しました。2月24日の「緊急協議開催訓練」では3団体で20名近くがリモートで参加し、訓練に取組みました。22年度も継続を望む声が多く、21年度の課題を踏まえて実施することで合意が得られています。

【らぶっく分科会】
 2021年度の分科会活動は、5月と7月の2回のみの開催に留まり、前年度からのインスタやfacebookを使っての印刷の魅力ある発信の具体的な展開にまでは至りませんでした。一方「ブックサンタ」については、前年度同様、ボランティアなどの活動はなく印刷部分だけの提供でしたが、参加店舗数461店舗、寄付冊数35,162冊(リアル書店23,584冊、オンライン書店8,217冊、クラウドファンディング3,361冊)、お届け冊数は21,000冊の成果が得られました。
 ※以上の分科会活動の他、例年通り日本雑誌協会からの要請も受け、四半期毎に印刷各社へ雑誌印刷 
  部数証明の調査をお願いし、年度の「マガジンデータ」の発行に協力しました。  

教科書印刷部会

2020年度は部会を通じて業務に関する情報だけにとどまらず、相互の資質向上に役立つ活動を部会で討議し、積極的に展開を図ろうと企画しました。
内容としては、1.R3年度中学校見本本の調査報告と共有、2.GIGAスクール構想の進捗確認、3.見学会・勉強会・教育関連のセミナーへの参加、の実施です。
しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大により部会の開催が制限され、活動は部会3回と停滞し、見学会・勉強会は未実施となりました。

 2021年度は部会を通じて業務に関する情報だけに止まらず、相互の資質向上に役立つ活動を部会で討議し、積極的に展開を図ろうと企画しました。しかしながら、結果的には新型コロナウイルスの第5波、第6波の感染拡大の影響で部会開催の延期や中止もあり、年間活動としては見学会を入れて5回に止まりました。以下は主な活動内容です。  
1.「アフターコロナプロジェクト」への市場予測への参画   
 日印産連の「アフターコロナプロジェクト」における事務局からの要請により、コンサルがまとめた「出版印刷」の市場予測、とりわけデジタル化進展による「教科書の需要減」についてメンバーと意見交換しました。「教科書は国の予算が確保されており、紙とデジタルの併用となり、しばらくは需要が確保される」「教科書改訂のタイミングで、2024年はでデジタル化とペーパー併用の年、2028年はデジタル化がペーパーにとって代わる年」「GIGAスクール構想で端末が一台ずつ与えられても、地域格差が出てくる。教員のスキルと準備が大きな要素であり、地域事情は一律でない」などの声がありました。
2.「紙の博物館」「東書文庫」の見学会   
 「紙の博物館」は日本の伝統的な「和紙」、近代日本の発展を支えた「洋紙」の両面から、紙の歴史・文化・産業を中心に紹介し、4万点の資料と1.5万点の図書を保管して展示公開する世界でも数少ない紙専門の総合博物館です。「東書文庫」は1936年(昭和11年)に日本で最初に開設された(株)リーブルテックの親会社である東京書籍(株)の附設の教科書図書館です。以来、教科書と教育資料の収集に努め、現在では漢籍、往来物や近現代の教科書など約16万点を所蔵し、平成21年には、明治初期から戦後の文部省著作教科書までの資料76,420点が国の重要文化財指定を受けています。   
共に東京・王子の地にあり、メンバーにとっても全員が初めての有意義な見学会となりました。

商業印刷部会

 2021年度の商業印刷部会は例年通り、「運営委員会」と3つの「グループ会」の活動での構成により運営されました。「運営委員会」では、各グループ会での活動報告とともに、21年度は日印産連の「アフターコロナプロジェクト」でのコンサルによる「広告イベント・流通」の市場予測について、メンバーとの意見交換を行いました。
 7月には商業印刷部会として昨年度はコロナ禍において中止となっていた、電通メディアイノベーションラボ・北原利行氏による「2021年のメディアと印刷市場展望」の講演をオンラインと来場の併用にて開催しました。例年実施している「商印アンケート調査」については、Withコロナでの状況下での環境変化(SDGs、DX化など)を踏まえ、調査項目の見直しをしました。「商印ゴルフ」は昨年度に引き続き中止、「新年講演会/交歓会」については講演者まで決定し開催の予定でしたが、年明けのオミクロン株による感染者急拡大により、直前にて開催を断念いたしました。

各グループ会での主な活動(勉強会)は以下の通りです。
 
・8月勉強会…(株)シモジマ(包装用オリジナル商品)の事業案内、商品等の紹介、提案
 
・7月勉強会…(株)イマオサービス(販促品Web発注システム)
       アオトプラス(株)(脱プラスチック、石油製品から「紙製」への環境配慮製品)
       上記2社の案内、紹介
・11月勉強会…凸版印刷(株)「TOPPANのeスポーツビジネス」の紹介
・3月勉強会…(株)電通テック(環境プロダクト『danbal』、環境対応新素材「PLANEOの開発」
        の紹介)
       他に電通テック再編の説明
 
・6月勉強会…(株)デュプロ(オフィス印刷機器、加工機専門メーカー)の案内、事業紹介、
       小型製紙装置
       「RECOTiO」(再生紙生成機)など商品紹介
・12月勉強会…大日本印刷((株)「ニューノーマル時代のDNPの取組み」の紹介

 なお、10月1日付で部会長であった大日本印刷(株)の酒寄正太氏が異動のため、後任は同社の森谷高行氏となりました。

紙器印刷部会

1.市況動向の把握と共有
・「得意先業界の景気状況」を、四半期毎に報告いただきまとめたものを部会で共有しています。
2021年4月~2022年3月のまとめでは、コロナの影響が続いている中、菓子・食品・トイレタリー等ほとんどの業種で、前年比よりも好調となってきました。また外食関連(ファストフード、デリバリー)も好調が続いていますが、CVSは菓子やラーメンを中心に依然不調となっています。化粧品や医薬品はインバウンド需要が皆無なことと在宅勤務の増加で店舗での動きは回復していませんが、化粧品はEC並びに中国向けの新商品の動きや環境対応商品の引合いは増加しています。
・「取引慣行改善の取り組み」は、昨年来、諸資材の値上げにより価格転嫁やロット見直しによる価格交渉に注力せざるを得ない状況が続いています。また、輸送効率を上げるために、まとめ納品の徹底を推奨するなど利益を生み出すための努力に余念がありません。

2.その他の取組み
・タイムリーな情報共有として、「日本の包装産業出荷統計(2020年度)調査結果について」や経産省からの「価格転嫁等に関わる政府施策について」や紙器に関連する新聞情報を提供しました。

3.若手育成セミナーの開催
・2022年2月10日、軟包装部会と共同で90分のオンライン併用セミナーを開催しました。テーマ及び 講師について両部会員の投票により選考した結果、在宅勤務という働き方の中でストレスを抱える人が増えていることに注目し、日本医科大学特任教授、医学博士・心療内科医・産業医の海原(うみはら) 純子 氏に「ストレス時代を生きるための~心と身体の健康術~」をテーマで講演いただき、120名が聴講しました。
コロナ禍のストレスを解消するための考え方や呼吸法などを教わり、参加者の方とその場で実践してみるという時間を過ごしました。    

軟包装部会

1.原材料価格動向の把握
・国産ナフサ価格の状況は、2020年10~12月期の31,300円/KLから2021年に入ると徐々に上昇し、第 1Q 38,800円/KLでしたが、第2Q 47,700円/KL、第3Q 53,500円/KL、第4Q 60,700円/KLと過去に例を見ないほどの勢いで上昇し、2022年に入ると更に激しい上昇が続き、一時90,000円台になり最高値を更新しました。この価格上昇は、包装資材などの石油化学製品の価格に影響を及ぼしています。

2.情報共有と取引慣行改善活動の推進
・月次の市況報告を行い、前半は一昨年と比較すると製品カテゴリーによって好調な分野もありましたが、飲料関連は全体的に苦戦しました。後半は冬場商材が好調の中、商品の値上げや原材料不足による先行手配も多かったのですが、年明けにマイナスの影響が出てしまいました。
・取引慣行改善においては、長期在庫削減の交渉を継続的に進めることやまとめ納品の徹底を奨励しています。印刷立会いは、極力無くす方針で進めていますが、一部の要望への対応が始まりました。

3.日本ポリエチレンラミネート製品工業会との交流会開催
・年3回(6月・9月・2月)の定期交流会を継続開催していますが、すべてZoomでの開催となりまし た。両会会員より市況やナフサ価格変動の報告を含め、国内のプラスチック資源循環施策や容器包装 3Rのための自主行動計画2025等の情報共有と討議する時間を増やすべく、印刷工業会側からいくつ か議題を事前に投げかけ意見交換を行いました。

4.若手育成セミナーの開催
・2022年2月10日、紙器印刷部会と共同で90分のオンライン併用セミナーを開催しました。部会の中 では堅苦しいテーマではなく、気張らずに参加できるようなテーマにしたいという要望がある中、新 聞記事で若手社員の8割がテレワークに何らかの悩みを抱えているという調査結果があり、今回はテ レワークでのストレスを和らげていただける時間を提供したいと考え、日本医科大学特任教授、医学 博士・心療内科医・産業医の海原(うみはら) 純子 氏に「ストレス時代を生きるための~心と身体の健康術~」をテーマで講演いただきました。各社の若手社員をはじめ、部会員の皆さんも多数参加くださり、120名が聴講しました。今後の働き方に役立つセミナーで大変好評でした。

液体カートン部会運営委員会

1.運営委員会
・今年度は6月・9月・12月(臨時)・3月の委員会でZoomとの併用にて、技術委員長、環境委員長より各々の活動報告を受けました。技術委員会からはメインテーマの「消費者の素朴な疑問に対する回答事例集」のテーマや纏め方について進捗状況を伝えました。また環境委員会は、「アルミ残渣」と「再商品化」をテーマにリサイクル率を上げるための手段として、再生紙メーカーへのヒアリング内容の報告を中心に様々な活動情報を共有しました。

2.環境委員会
・アルミ付飲料用紙容器のリサイクルについて、昨年同様事業委託先のNPO法人「集めて使うリサイクル協会」と連携して施策を推進しました。2020年度の使用済みアルミ付紙パックの回収率は3.4%となり、前年より0.4ポイント減少、3年前からは0.9ポイント減少しています。
・「アルミ付飲料用紙容器のリサイクルフロー調査」に係る組成分析調査は、今年度から委託先がダイナックス都市環境研究所となり年2回を計画していましたが、コロナ禍のため12月1回だけの実施となりました。埼玉県朝霞市にある山田洋治商店にて武蔵野市の行政収集によるアルミ付・なし混合回収品を仕分け分類して数値化しました。この調査結果を含めた「2021年度アルミ付飲料用紙容器のリサイクルフロー調査報告書(2020年度実態)」を3月末に発行しました。
・「酒パックリサイクル促進協議会」は、4月5月に運営委員会、7月の第13回定期総会と第40回情報交流会もすべてZoomでの開催となりました。運営委員会では調査部会・広報部会から活動報告をいただきました。情報交流会は、「器具・容器包装に係る食品衛生法改正」と「容器リサイクル法 最新状況」の講演を開催いただきました。
・「LL紙パックリサイクル推進研究会」は、5月10月2月に運営委員会、6月に会員全体会議を行い、昨年同様、いずれもTeamsで開催され今年度も情報共有化勉強会は、3月末に動画配信での実施となりました。
・12月8~10日に開催された「エコプロ2021」はコロナ対策として、説明員の人数削減や展示物を直接手で触れないように透明ケース内に入れる等の工夫を取り入れ、感染対策に努めました。来場者数は残念ながら一昨年の1/3となりました。
・全国の再生紙メーカーに受入量やポリアル残渣の発生量、処理方法をヒアリングシートに記入いただき情報収集は行いましたが、活用までには至らず来年度の検討事項となりました。

3.技術委員会
・今年度は勉強会を1件実施しました。5/21「EB(電子線)硬化インキ」(40名参加)について東洋インキ㈱にお話をいただき、参加者からは多くの質問が出て充実した内容となりました。
・回答事例集で取り上げる内容を各社から集め、1点ずつ回答内容を討議しながら作り上げていくこととなりました。利用範囲の設定と利用方法についても決定し来年度も継続テーマとしていきます。
 

建材部会

1.4VOC自主表示制度の継続運用
・放散速度値の測定は、各社3年に1回ごとで検査測定を行っており、今年度は3ヵ年の1年目で制度の運用規則に則り会員5社を選定し、6~8月に4VOC放散速度値を測定。各社いずれも結果は基準値内でした。
・4VOC製品登録件数は、2022年3月末時点で51,966件となり、2021年4月以降から1年間で130件が登録されました。今年度の登録件数が極端に少ない理由は、来年度からの4VOC申請登録システム変更に伴い登録済みで不要になったものの削除をお願いしたところ、数社が協力下さり大幅な削除ができたためです。
2.化粧板用印刷紙の合法性証明制度の継続運用
・2015年11月より認定実施要領に則り、制度運用を開始しています。
・2022年3月末時点での認定登録社数は9社で、2021年度の証明書発行回数の実績は309回となりました。年度末には、各社より「合法性の証明された製品等の取扱実績報告」に発行回数を記入、捺印いただき提出をお願いしてその結果をHPに掲載しています。
3.部会活動では以下の内容に取り組みました。
・昨年度同様、コロナ禍で見学会等が実施できなったため、部会の開催頻度を高め2ヵ月に1度とし、更に環境委員の方にも毎回参加いただき情報交換を行いました。
・コロナ禍が続く中、一部コロナ前までの回復となってきましたが、米国で発生した「ウッドショック」で国内材料高騰のため、材料調達が難しく得意先に協力要請を行っていますが厳しい状況です。
・海上輸送運賃の更なる値上げや海外コンテナ不足が続いているため、材料メーカーの供給不足が生じており、酢酸エチル不足や各材料の値上げ等により、業績低迷が続いています。資材調達と代替品の選定に、各社大変苦慮しています。
・4VOC申請登録システムが構築から13年が経過しているため、2022年4月から新システムの導入を決め、委員の皆さんから改善して欲しい点や新たに取り入れて欲しいことを話し合い、一部採用し既に新システムで始動しています。

情報セキュリティ部会

2021年度の情報セキュリティ部会の活動としては、会員相互の幅広い知識習得のために、昨年4月に年間2回の見学会と勉強会をそれぞれ実施することを目指しスタートしました。結果的には本年3月迄の間に2回の見学会と1回の勉強会を実施、4回の部会を開催しました。コロナ禍における部会として、時にZoomとリアルのハイブリッドで開催し、会員各社の勤務状況なども確認し合いました。また、日印産連の「アフターコロナプロジェクト」のコンサルによる市場予測を受け、金融市場の今後についてメンバーとディスカッションも行いました。2021年度に実施した見学会、勉強会については、以下の通りです。

【見学会】
①首都圏外郭放水路  前年度実施予定で見学を見合わせた「首都圏外郭放水路」の見学会を6月18日(金)に実施しました。埼玉県の春日部市にある国土交通省「首都圏外郭放水路」は埼玉県を通る国道16号の地下約50mに建設されており、水を地域の河川から地下に取り込む「立抗(たてこう)」・地下で水を送り込む「トンネル」・水勢を弱めスムーズに排水を促す「調圧水槽」・水を江戸川に吐き出す「ポンプ設備」などで構成され、そのスケールの大きさから「防災地下神殿」として国内外に広く認知されています。普段見られない高い技術力で支えられた洪水対策施設の内部を見学でき有意義な時間となりました。
②貨幣博物館および日銀本店
 昨年度の見学会リストを見直し、意見調整の末、2月16日(水)に「貨幣博物館および日銀本店」の見学会を実施しました。前半、貨幣博物館を見学し、現凸版印刷顧問、元日銀OBの発券課長、鉢村健氏にアテンドをお願いしました。古代から現代に至るまでの「お金の歴史」について、黄金の分銅、歴代の大判・小判、日本銀行券を見ながら丁寧にご説明頂き、理解が深まりました。後半の日本銀行は約1時間の既定コースをもって、本館の旧営業場、地下金庫、世界初の銀行券自動監査機、現金輸送用貨車「マニ車」の模型などを、歴史的建造物の中で見学することができました。

【勉強会】
①<テーマ> サイバーセキュリティマネジメントの現状と課題
   <講師> 鎌田啓介氏…(株)Armoris 取締役CTO、金融ISAC専務理事、金融庁参与
10月5日(火)、印刷会館の2階会議室にてZoomによるリモートも併用して開催しました。約60名弱の方の参加となりました。サイバーセキィリティ対策における、戦略策定、リーダーシップの確保、リスク管理や危機管理、組織間連携や情報収集、またセキュリティ人材の育成や課題など、幅広い観点から示唆に富む講演となりました。

資材部会

 2021年度の国内経済は、半年以上の期間が緊急事態宣言・まん延防止等重点措置下となり、東京五輪は無観客開催で経済効果は限定的で、個人消費は緊急事態宣言が解除された10~12月期に回復が見られましたが食料品等の値上げの動きが広がり、年間を通じ景気停滞が続く厳しい状況にありました。また、2月末からのロシアのウクライナ侵攻は、エネルギー市況高騰に拍車をかけ、エネルギー不足による世界経済の活動停滞の長期化が懸念されました。
 こうした経済情勢の下、日本製紙連合会によると2021年1月~12月の印刷・情報用紙の生産は前年比107.4%、出荷は前年比103.6%と生産・出荷とも8年ぶりに前年を上回りました。 国内出荷は、2019年比では82.7%でしたが前年比では101.9%となり、新型コロナ感染拡大で需要が急減した前年の反動からプラスに転じています。塗工印刷用紙は前年比103.3%(2019年比80.3%)でカタログ・チラシ・パンフレット用途等の需要が低調に推移しています。非塗工印刷用紙は前年比01.8%(2019年比86.7%)で児童書や学習参考書等で一部底堅い需要も見られましたが全体として雑誌を中心に不振が継続しています。情報用紙は前年比98.3%(2019年比84.2%)でテレワークやWEB会議の定着、企業のコストダウン強化による使用量削減等もあり需要が低調に推移しています。
 11月には製紙メーカー各社よりエネルギーや物流のコスト高騰、環境対策負担増を理由に3年ぶりの値上げが表明され、部会員各社にて交渉を重ねた結果3月に概ね妥結しました。
 石化品については、世界的な景気回復により需給バランスが大きく崩れたことに加え、原油・ナフサ価格の高騰、およびそれに伴う容器など副資材価格や物流コスト上昇を理由に、2021年度前半期から多種多様な値上げ要請がありました。コスト上昇は回避不可能であり、価格反映は止むを得ないと部会員各社は判断し、安定調達等を優先し順次要請を受入れました。
 このような厳しい環境の下2021年度の資材部会は、新型コロナウイルス感染対策を取りつつ、月1回の定例部会をリモートメインで開催し、用紙・フィルム・関連資材・エネルギー等の需給と価格動向の実態把握ができるよう、コンプライアンス遵守を前提とした連携強化を図り、各社に的確な情報の提供を行いました。

教育・研究部会

2020年度に続き、2021年度もまた、新型コロナウイルスの感染拡大により、当部会主催のセミナーについても大きな影響を受けた。隔月で行っている定例部会では、会員企業の「事業基盤の強化」及び「人材育成支援」に資する教育・研究活動を目指し、活発な意見交換を行い、よりタイムリーで会員の興味・関心が高いセミナーテーマなどについて検討した。従来のビジネス関連や教養一般に加え、社会的な要請が高く、普段接することが少ないテーマも取り上げていくことで一致した。

○2021年8月 「9月印刷の月」協賛特別講演会
・日時  2021年8月16日(水) 16:00~17:30
・講師  ロス五輪体操競技金メダリスト 森末慎二氏
・演題  「緊張とプレッシャー」
極度の緊張状態のなか、いかに最高のパフォーマンスをし、最大の成果につなげていくか、ご自身の体験から語っていただいた。

○2022年2月 印刷工業会創立70周年記念講演会
・日時  2022年2月7日(月) 16:00~17:30
・講師  棋士 羽生善治氏
・演題  「決断力を磨く」
「直感」と「読み」と「大局観」の重要性から、AIとの付き合い方や、リスクの取り方など、深い洞察による智恵を教えていただいた。

○2022年3月 【Printing for SDGs】セミナー第1回
・日時 2022年3月2日(水) 16:00~17:30
・講師   慶応義塾大学教授 小笠原和美氏
・演題   「子供の性被害防止に向けた多様な取り組み」について
オリジナル絵本「おしえて!くもくん」のほか、専用Webサイトの展開、講演・イベントや協力者のネットワークなど、課題の解決に向けた多様な取り組みの相乗効果などを紹介。
   

技術部会

・技術部会では、PIDの編集企画や勉強会の開催を通して関連業界の各種技術情報や知見を得て、それらを発信することで印刷を魅力ある業界にしていくという方針のもと、 2021年度の活動を行いました。

1.技術情報誌PIDの企画・発行
・技術情報誌PIDを178号から181号まで発行し、各号の特集記事となる「技術レポート」を企画・編集しました。
・4月発行の178号では、「スマートファクトリーの実現を支える後加工工程ワークフロー」(㈱ホリゾン)を掲載。7月発行の179号は「Adobe PDF Print Engine」 (アドビ㈱)、10月発行の180号は「Koenig&Bauer Rapidaシリーズ搭載カラーコントロールについて」(Koenig&Bauer JP㈱)、更に1月発行の181号では、照明のLED化が進み製造現場からも色評価への不安があることから、「色評価用LED照明を用いた印刷物観察条件のガイドラインについて」(大日本印刷㈱/(一社)日本印刷学会)を企画・掲載しました。
・「技術ダイジェスト」については、毎号部会員全員が新聞やニュースリリースを中心にチェックし注目すべき記事候補を提出、原稿執筆しています。

2.技術部会主催「テクノロジートレンドセミナー」の企画
・今年度の「テクノロジートレンドセミナー」を2022年3月4日に開催しました。委員の方が講師を選考した結果、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授 前野隆司氏に「幸せのメカニズム~幸福学入門」についてお話いただき、Zoomとの併用で29名に聴講いただきました。
・前野先生から「幸福には2種類ある、一つは、一時的な幸福感で前野氏のセミナー英語では“Happiness”であり、もう一つは継続的な幸福状態で、英語では“Well-being”と表現される」とのこと。この「ウェルビーイング」という言葉が注目されており、自民党の「ウェルビーイング計画推進特命委員会」や、「日経Well-beingシンポジウム」、「ウェルビーイング学会」設立という動きがあること。幸せと生産性、幸せと健康の相関関係が高いこと。幸せはコントロールできるとのことで、幸福度を高める方法として、「やってみよう」「ありがとう」「なんとかなる」「ありのままに」のキーワードなどをお話しいただきました。コロナ禍でのより良い生き方のヒントを示していただき、参加者の皆様は自身の幸福について考えてみるきっかけができたのではないかと思います。

女性活躍推進部会

 女性活躍推進部会では業界にその活動を浸透させるにあたり、将来を担う女性リーダーの育成に焦点を絞り、継続的に実施可能な育成プログラムとして分科会活動を実施してきた。ところが2021年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響によりミーティングを中心とした分科会活動は開催困難となり本年度は分科会を中止とした。一方で、より広い人に(男女問わず)女性の働き方について考える機会としてWEB形式のセミナーを開催し、会員企業から約85名の参加があった。
 また、2年に1度実施される印刷工業会会意台帳調査の結果より数値を部会で検討し印刷業界における女性社員の労働実態の分析を行ない会報誌PAJに掲載した。

1.セミナー
日時 2021年11月8日(月) 15:00~16:00
講師 セントラル印刷株式会社 代表取締役 河野里美氏
演題 「自分らしい経営者を目指して」
会場  ZoomによるWebセミナー (参加費無料)
内容 ・ご自身のキャリアから印刷会社に移るまで
   ・印刷会社像、経営者像
   ・委員からの質疑(ディスカッション)

参加者属性は、性別問わず幅広い年齢、かつ一般職/管理職双方から参加。
参加後アンケートでは、テーマ、内容、満足度ともに良い結果を得たとともに、
多くの意見が書き込まれ、内容の詳細は印刷工業会会報誌に掲載された。
                    
        2.2020年実施の印刷工業会『会員台帳調査』集計結果より部会にて分析を行い印刷業界での女性活躍についての現状と傾向を把握した。こちらも会報誌に掲載した。  
 

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