活動報告

今年度の部会活動方針

2026年度部会活動方針

出版印刷部会

 2026年度の部会活動は“出版物の文化的価値の維持継続”をさせるために、“持続可能な出版事業”再整備を行う活動として、各分科会の活動とも連携しながら、出版印刷部会各社の共通課題を明確化し、得意先に対し取引慣行是正や条件改善、出版印刷業界の魅力の発信に関する取り組みなどを展開してまいります。また、2025年度に実施した日本出版取次協会との課題共有の場を継続して実施するなど、ステークホルダーである関連団体との連携を強化することにより、課題解決に向けて取り組んでいきます。
 なお、「物流分科会」につきましては2026年度より「出版製造イノベーション分科会」と改称し、現状の出版に関する物流問題に限らず、製本を含めた出版製造に関する課題解決の幅広い議論と対策を検討してもらう分科会として運用していきます。
 以上の活動により、出版印刷部会の活動を個別活動に留めることなく、出版印刷部会各社の実務とリンクさせ、実効性のある取組みを進めていきます。

教科書印刷部会

 小中デジタル教科書は現状の教材としての位置づけから検定を受けた正式な教科書と扱われ、検定・採択・無償供与の対象となりますが、デジタル教科書に関する動向は現状では不透明であり、印刷・製造への影響については、未だ明確な方向性が見えていません。こうしたなか、2026年度は夏~秋頃に中央教育審議会による最終答申を経て、次期学習指導要領の「ガイドライン」が公表される見込み。さらに年度末には小学校、中学校の次期学習指導要領の告示が予定されており、その内容によってはデジタル教科書への取り組みが加速し、教科書の制作・発行に関するスケジュール、コストなどに大きな影響を及ぼすと想定されます。
 教科書印刷部会では上記を見据え、更なるデジタル教科書に関する情報収集・共有を促進するとともに、AI校正の可能性などデジタル化に向けた製造体制の検証を進めてまいります。併せて、それに関連する「見学会」「勉強会」も検討してまいります。また、昨年度新設された出版印刷部会との合同部会も継続して開催し、出版製造に関する共通課題の共有化と課題解決に向けた取り組みに関する連携など、教科書印刷業界、さらには出版印刷業界全体の事業継続と発展に向けた活動を進めてまいります。

 

商業印刷部会

 商業印刷部会では、現在、「人材不足の慢性化」、「職場環境整備」、「省人化・自動化(DXの推進)」、「環境対応(SDGs)の強化」、「生成AIをはじめとする技術革新への対応」、さらには原材料価格の高騰や商慣行への対応など、多様な課題に直面しています。加えて、部会員の企業規模や業態が多様であることから、抱える課題や解決策も一様ではありません。そのようななか、商業印刷部会では、部会員による公募により、2026年度のスローガンを「触れる情報、届く価値。未来へつなぐ商業印刷」としました。このスローガンのもと、“触れる情報、届く価値”を念頭に、商業印刷の魅力を再構築し、その魅力を発信していくことで業界の“未来へつなげていきたい”と考えています。
 2026年度は2025年に定めた活動テーマ「DXなどの推進による業務の効率化」と「環境/SDGSを中心とした商業印刷部門の魅力の発信」を軸に活動を展開してまいります。部会メンバーが最新動向や実務に即した知識を習得できる機会を提供するとともに、各テーマに基づく勉強会や事例共有、意見交換の場を創出してまいります。さらに、DXや環境対応、生成AI等に関する先進事例や課題解決策の収集・展開を行い、実践的な情報を発信・共有することで、各社の課題解決に向けた活動を行ってまいります。

紙器印刷部会

●紙器印刷部会は、会員企業の繁栄と社会的役割の達成を通じて、紙器印刷部門の地位向上と発展を図るべく、適正な取引慣行の確立と維持を目指した活動を継続的に推進します。
1.市況・業界動向の把握と共有・・・原材料・印刷資材の価格変動や市況動向、得意先業界の 景気状況を把握し、部会内で共有・討議します。
2.取引慣行改善活動の推進・・・取引慣行改善活動では、常に取引条件の改善に取り組むとと もに、新たな課題に対処し、解決に向けた多様な活動を継続します。
3.外部団体との連携強化等・・・・当部会内にとどまらず、積極的に外部団体との接触を持ち、環境関連や関連法規の動向を注視しながら、紙器の魅力について議論を深めます。
4.人材育成とコミュニケーション活性化・・・勉強会や見学会をはじめ、経験に基づく知識向上を図るとともに、懇親会などを通じて部会員間のコミュニケーションを活性化し、継続的な発展のために、未来を担う若手社員の「育成の場」の企画・提供に努めます。

軟包装部会

・軟包装部会は、コンプライアンスを遵守した部会活動を基盤として、会員企業が共通して抱える課 題の解決に取り組むと共に、市況や原材料価格の変動、関連法規の動向を的確に把握し、迅速な情 報共有とスピード感のある対応を行います。さらに、取引慣行の改善を継続的に推進し、安定的か つ持続可能な製品供給の実現を目指します。これらの取り組みを通じて、軟包装業界全体の地位向上と発展に貢献します。
1.市況および原材料価格の変動状況を把握し、情報共有を行う
2.取引慣行の改善活動を推進し、持続的な製品供給のため、ブランドオーナーへの改善の働きかけを行う
3.循環型社会の構築に向け、環境配慮設計の採用促進に取り組む
4.リサイクル材の積極的な活用を推進するとともに、部会企業がリサイクル材を入手できるような仕組みの構築を進める
5.環境関連法規の動向に関する情報収集と対応を行う
6.勉強会や見学会を企画・開催し、知見を広めるとともに、セミナーを通じて優秀な人材を「育成する場」の提供に取り組む

液体カートン部会

1.運営委員会
・原紙価格、人件費、副資材価格などの生産諸コストや物流費の上昇・高止まりに加え、更なる円安の進行・定着による輸入資材の大幅なコスト悪化等が続いています。直近では、中東情勢の混乱により、あらゆる物資の価値が急上昇、供給も逼迫しており、2026年度は業界にとっては過去に例のない厳しい状況となりそうです。
・液体カートン数量拡大には、アルミ付紙パックの回収率及びリサイクル率の向上が必須であると考えています。引き続き本会を通じて会員間のコミュニケーションを深め、課題解決に向け、運営委員会としてこの活動の中心となる環境委員会を積極的にサポートしていきます。
・さらに、業界全体に関わる重大な問題が発生した際には、本会で築いた関係性を活かし、業界全体のダメージを最小限に抑えるべく、本会で対応を検討していきます。
2.環境委員会
・アルミなし紙パックの回収率向上を目指す団体等と情報を共有し、アルミ付紙パックとの混合回収の是非やリサイクルの在り方、リサイクル率の向上に向けて連携し推進していきます。
・液体カートン部会の各委員会が今後目指すべき役割について各委員に意見を求めた上で、環境委員会においてもアルミ付紙パックの回収率向上を共通課題として今年度以降の活動目標を協議していきます。
3.技術委員会
・今年度は新たに「印刷欠点に関する啓蒙資料の作成」をテーマとして掲げ、過剰品質によって廃棄されている印刷物について、一定レベルまでの欠点を許容していただくことで廃棄量を削減し、環境負荷の低減につなげる活動を進めたいと考えています。
・テーマの進行状況に応じて、異業種の工場見学や勉強会の開催、さらには環境委員会が実施する組成分析への参加なども行いたいと思っています。

建材部会

各課題を俯瞰して取り纏めた内容、及び、2026年度活動方針
●我々が生産/供給している製品は付加価値の高いものである。
・木目,石目,抽象柄,といったデザイン開発を我々自体が行っている。
・我々が提供する印刷物は、お客様の建材製品に対し「加飾」のみならず、「品質/機能」の付与も担っている。 ・リピート印刷時に、非常に厳しい「色柄<再現>」を叶えている
●一方、このような付加価値の「高さ」について、お客様の理解が総じて浅く、「市場価格」が「バリュー」に合っていない。
『2026年度は、上述した課題解決、地位向上、を図るべく、建材部会としての有効な「発信」も視野に、会員各社と具体的施策の構築/実行とする。』

情報セキュリティ部会

 2026年度の情報セキュリティ部会の活動は2025年度に活動テーマとして設置した「証券印刷WG」と「情報管理WG」を軸に活動を進めていきます。
 「証券印刷WG」では、証券印刷に関する材料の統廃合や金券や証券類の電子化が今後、ますます進んでいくと想定されるなか、市場の動きに対しての情報共有を図り、印刷会社がどのように取り組むべきかなどについて検討を進めていきます。
 「情報管理WG」では、今年度に個人情報保護法改正が予定されており、AI利用や統計作成などデータ利活用を進める方向での同意規制の見直しや、子どもの個人情報・生体データ等への規制強化、課徴金制度の導入検討などの改正です。顧客企業から個人情報を受託し、多工程で取り扱う印刷業界として、この改正がどのような影響を及ぼし、共通の課題となるのかなどについて検証を進めていきます。また、情報漏洩に関するインシデントやヒヤリハットなどに関する対応策や新たな取り組み、AI利用に関するサイバーリスクなどについて、事例研究や勉強会を通じて部会メンバーで議論しながら検討を進めていきます。

資材部会

 2026年度も資材部会はコンプライアンスを前提に月1回の定例部会を開催します。事業継続の要として「原材料の適正価格での安定的な調達」を第一に、会員各社が資材の市場動向を的確に把握するための情報共有を行います。また、各種の勉強会・見学会なども企画し、最新の知識や情報の習得、会員相互の親睦を更に深め、原材料調達に関わる様々な課題に対応してまいります。
● 昨年度末より、中東情勢の混迷がサプライチェーンをかつてないレベルで脅かしています。中東情勢が、エネルギー価格や原材料供給に与える影響をタイムリーに把握し、会員間で共有します。
● 昨年度の検討内容に基づき、物流課題解決の実現可能性(スキーム構築)をさらに深掘りしてまいります。
● 改正下請法への対応や、スコープ3への対応など、サプライチェーン全体で求められる社会的責任について、資材部会の中で情報共有を図ってまいります。

教育・研究部会

1.会員企業の持続的発展を支援するため、「事業基盤の強化」、「人材育成支援」、「SDGsや環境問題への対応」等に資する各種活動を推進する。具体的には、年2回程度、階層別の特別講演会・ビジネストレンドセミナーを企画・実施する。テーマ選定にあたっては、他部会との連携および情報共有を図り、内容や開催時期の調整し、年間を通じて有効性の高い多様な教育機会を提供する。

2.運営にあたっては、リアル会場とオンラインの併用した開催とすることで相乗効果を高め、より 多くの会員が参加しやすい講演会・セミナーの実施を図る。あわせて、セミナー開催に係る費用の低減にも配慮し、コストパフォーマンスの向上に努める。

※Printing for SDGsセミナー:印刷工業会会員を対象に、印刷業界特有のテーマや、日常的に接する 機会の少ない社会的要請が高いテーマ、会員から要望の多い実務的テーマなどについて、 官公庁やNPO団体等の専門家等を講師に迎え、継続的に年2回程度開催していく。

技術部会

・技術部会では、各委員の得意分野やネットワークを活かし、「情報交換の場」とし て闊達な議論を進めながら、技術情報誌PIDの制作に向けた「技術情報の収集と発 信」を中心に、以下の施策を行います。
1.印刷技術情報誌PIDの企画・発行を通して、会員各社に有益な技術情報を提供します。特に200号については、記念号としての内容をとりまとめて参ります。
2.従来の印刷業に限らない、高度な製造技術、環境対応への取組み、新素材・材料、AI開発といった技術情報の収集と発信のための視察・見学会・勉強会を計画・実施し、PIDでの情報発信につなげていきます。
3.部会員の情報交換として、関連セミナー、展示会情報の配信も検討します。

ダイバーシティ推進部会

 2026年度は、2025年度に整理した業界課題を踏まえ、三分科会を中心に具体的施策の実行と会員企業間の情報共有をさらに進めていきます。
 また、セミナー開催や会員企業事例の紹介などを通じ、ダイバーシティ推進に関する実践的な知見の共有を図るとともに、会報誌「PAJ」等を活用した情報発信を継続し、印刷業界における多様な人材活躍の推進と業界の魅力向上につなげていきます 。

 

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